プラコンラベル
温水をかけると簡単にはがれます。現在流通しているプラスチックコンテナに貼付される物流管理用ラベルには、商品の流通過程では剥離・脱落することがないような強粘着タイプの粘着剤が多く使われているのですが、容器使用後には再利用のためにラベルをはがす必要があるために開発されました。しかし、問題点もあり、商品の流通過程で確実に貼付されているための強粘着タイプのラベルは、容器使用後の除去作業に溶剤を用いたり、高圧ラベル剥離洗浄機を導入したりといった方法が採られていますが、必ずしもきれいにはがれない、また、残った粘着剤にほこりがついて汚れやすい、といった課題があります。流通過程では確実に貼付されており、通常の温水洗浄工程では短時間でラベルの表面基材や側面から浸透した温水によって、粘着力が低下して容易にはがれます。その際、粘着剤は温水に溶けてしまうことなく表面基材とともに剥離するため、コンテナ表面への糊残りがなく、洗浄水を汚さないで循環利用できます。耐水性をもちながら弱アルカリ洗浄では簡単にはがれる粘着技術も開発されています。
タイヤ用ラベル
凹凸なタイヤにも貼れるタイプのラベルです。タイヤには常に柔軟性を持たせるために、軟化剤・老化防止剤などが配合されており、その表面には、加硫成型の際に用いられるシリコンなどが付着しています。またタイヤの表面には、トレッドパターンといわれる溝が付けられており、また加硫成型時に発生する"スピュー"といわれる細かいひげ状の突起物が数多く存在する凹凸のある粗面です。この、タイヤに付着しているシリコンは離型剤としての性質を持っています、また、軟化剤は粘着剤の凝集力を低下させるために、貼付するラベルの粘着力が低下してしまいます。このため、通常のラベルでは凹凸面や粗面への追従性がなく、すぐにはがれてしまうのです。この性質を解決するために、表面基材には、追従性があり、下地の色を拾わない隠蔽性のある薄いフィルムを使用し、タイヤ表面となじみやすく粘着力の強い特殊な粘着剤が開発されました。この粘着剤が凹面の中まで入り込み、しっかりと貼付できます。さらに、ブリードしてくる軟化剤をブロックするため、よりはがれにくくなるというわけです。この凹凸粗面に対応する粘着技術じゃ。ハム用、砥石用、木材用、繊維用ラベルなどに、軟化剤のほかにも粘着剤の凝集力を低下させる作用をもつ低分子量の揮発性物質に対応する粘着技術は、芳香剤、防虫剤用ラベルなどに応用されています。
コールド箔ラベル
商品の付加価値を代弁するのがラベルの役目です。特に高級食材では店頭で如何に目立ち高級感を演出するかも大切になるのですが、普通のラベルでは高級感に欠けます。箔押しラベルは高級感の演出に適していますが箔版代が必要だったり、細かい文字や絵柄は表現できないのが欠点でした。しかし、それを解決する加工技術が開発されました。それが、コールド箔(インラインホイル)加工です。この方式では、従来の熱で紙の上に貼り付ける方式ではなく糊を塗布することで箔を貼り付けていきます。これにより箔版は不要となり、細かなデザインも金・銀等の箔で表現できます。また箔の上から印刷もできるので従来の印刷では表現できないメタリック感を出したい部分だけに自由に光沢を持たせることができます。
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最終更新日:2022/8/30